稽古最終日でした。

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稽古最終日にはだいたい2つのパターンがあり、1つはサッと通し稽古だけして終了するパターン、もう1つはギリギリまで稽古するパターン。
今回は後者でした。
いや、どちらが良くてどちらが悪いなんてことはないんです、これは。詰めたいところやりたいところは限りが無いわけですから。
最後の最後まであがいてあがいて作るのです。

横田さんはここ数年、名作シリーズ(演劇の名作を現代に置き換えアレンジしたシリーズ)として「あるサラリーマンの死」「三人の姉妹たち」「誰かの町」を作ってきました。これ全部家族の話。さらに思い起こすとタテヨコ初期を除けばそのほとんどが家族の話なのです。家族の話は人間の根幹の部分なので当たり前といえば当たり前なんですが、やはりここに彼の拘りがある気がします。
名作シリーズを離れ、今回久しぶりの純粋オリジナル作品になる『家族のカタチ』を僕はちょっと不思議な感じで見ています。今までの横田作品に比べてどことなくエグい部分があるような気がするのです。一歩踏み込めるようになったような。名作シリーズやった成果なのかしら。
見た目はすごくタテヨコスタイルな「牧歌的」な感じに覆われているのですが、でもこの「タテヨコ牧歌感」が今回僕には妙に「型」っぽく見えて、不思議な違和感を抱いています。これが横田さんの狙いなのか単なる偶然なのかは分かりませんけど。なんだかザラつきます。
いずれにせよ、ちょっと新しい「横田のカタチ」なんじゃないかと思います。
是非是非『家族のカタチ』を観に来ていただければと!
よろしくお願いいたします。

青木柳葉魚