大阪の思い出・その3

タテヨコ企画第36回公演
『三人の姉妹たち』作 横田修 演出 横田修+青木シシャモ
【大阪公演】2019年3月2日(土)・3日(日)【東京公演】3月14日(木)〜24日(日)
【出演】市橋朝子 舘智子 西山竜一 向原徹 久行しのぶ(以上タテヨコ企画)
岩崎正寛(演劇集団円) 小野寺亜希子(テアトル・エコー) 久我真希人(空観) 
田村かなみ
【大阪ゲスト】坂口修一
【会場】IKサロン表現者工房ノワール(大阪)小劇場楽園(東京) 

舞台写真:(左から)あさ朝子、岩崎正寛、舘智子、田村かなみ

 この時は大阪公演が先だったのですね。東京の小劇場楽園も劇団としては初めての劇場でした。駅前劇場、ザ・スズナリ、OFF・OFFシアター、小劇場B1に続いて、下北沢では五つ目の会場です。

 

 私が大阪暮らしを始めて七年が経ちますが、劇団の演目がすべて大阪に来ているわけではありません。半分は東京のみで上演しています。タテヨコ企画を立ち上げる時に決めていたのは、決して私の作品だけを作る集団にはしないということでした。劇団員の誰が作・演出をしても良いし、外部に依頼したっていい。この指針のおかげで、私が大阪に居る今でも継続的な劇団の活動ができています。

 

 『三人の姉妹たち』チェーホフの『三人姉妹』をモチーフにした名作シリーズの一つです。いつか作りたいと温めていた演目でした。日本の農家を舞台に翻案した本作には演劇集団・円岩崎正寛さん(『アオアシ』の声優やってるのですね!)、テアトル・エコー小野寺亜希子さんをお招きしました。どちらもバリバリ実力派の俳優さんです。空観久我ちゃん、田村かなみさんは前作『美しい村』(脚本 :柳井祥緒十七戦地)演出:青木シシャモ)に続いての出演ですね(面白くて可愛い人たち!)。そして大阪ゲストは2回目となる坂口修一さん(格好いい!)。

 

 ところが、顔合わせをして1週間ほど稽古をした頃でしょうか。2月早々には私の入院が決まってしまいます。以後の演出をシシャモ(現・柳葉魚)に引き継ぐと、私は早々に現場から姿を消しました、、、実は前年の11月頃から体調を崩しておりました*。関係各位には多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたが、劇団員の柳葉魚には稽古初日からスタンバイしてもらっていたのです。演出する人間が劇団に二人居て本当に助かりました。そして劇団チョコレートケーキほか俳優としても活動する柳葉魚のスケジュールがこの時たまたま空いていて本当に良かったです。お陰で無事にお客様へ作品を届けることができました。

 

 大阪公演には、一般のお客様の他に市民参加劇に関わる皆様、学生達、そして沢山の先生方・大学職員の皆様が大勢足を運んでくれました。最後の公演と思われていたのかもしれません(笑)。稽古途中から約2ヶ月の入院・手術を経て職場に復職したのは同年の6月でした。当時のゼミ生にもご心配をかけましたね。今回出演している仲野瑠花さんもその一人です。

 

 『三人の姉妹たち』から3年と半年が経ちますが、お陰様で私は元気です。『ゾウとパンダと見えない虹のはなし』の大阪公演はいよいよ来週に迫ってきました。お時間許しましたら是非。ご予約がまだの方、迷われてる方は思い切ってお越し下さい。今回が大阪最後の公演になるやもしれません(全くもってインチキ閉店セールのような文言ですみません!しかしこの規模の公演がしばらくないのは本当です)。

会場の表現者工房は小さいながらも良い空間ですよ。お芝居と共に体感してくださいー

 

◎予約フォーム(大阪用)
https://www.quartet-online.net/ticket/tateyokokikaku42osaka?m=0ahcgdc

 

 

横田修 拝

 


*2018年11月頃から体調に異変があったのですが(腹部の鈍痛、手荒れ、爪のゆがみ等)それから『三人の姉妹たち』までの間にSTEP『サンタクロース会議』(作・平田オリザ)の藤枝旅公演市民参加劇『土に寝ころぶ女たち』の演出を務めていました。特に市民参加劇は公演直前に一週間の入院をしてしまい参加者・関係各位にはこれまた多大なるご迷惑をおかけしました、、、