『フルナルの森の船大工』無事に公演を終了することができました。
会場に足を運んでいただいた皆様、本当にありがとうございます!

さて、今回は公演終了のご挨拶に代えて客演キャストの紹介をしたいと思います。
ネタバレ要素は含まないので、劇場でご覧いただいた皆様も、これから映像配信でご覧いただく予定の皆様もお読みいただければ幸いです。


浅井伸治さん
浅井さんとは劇団チョコレートケーキでもう10年以上一緒にお芝居を作ってきました。
彼のことを一言で表すと「気のいいあんちゃん」です。誰に対しても表裏がなく、開放的で一緒にいて疲れない人です。
真っ直ぐに、とにかく真っ直ぐに突き進む力強さが浅井さんの素敵なところだと思います。
今回は普段の素直さの部分とチョコ仕込みのキレ味鋭い部分をきっちりみせてくれました。


大久保洋太郎さん
『戦争、買います』以来8年ぶりにご出演いただきました。
大久保さんは大先輩なのにそういう部分を全く出さない人です。兄貴肌な部分はあるのに上から物を言うようなことを絶対しません。
稽古でも僕からの要求に「?」と思うことがあったと思うのですが、「わかりました、やってみます」と何も言わず応えてくれます。
そしてそして、何よりその愛嬌!かわいいおじさん力!
愛嬌と実力のある職人役は大久保さんだからこそできたのだと思います。


大城智哉さん
大城さんとは初めましてでした。というか会ったことも話したこともありませんでした。
タテヨコ企画は常に若い男性の俳優を探しており、劇団会議の際に彼の名前が挙がったのがきっかけでした。
僕も彼が出演した公演を観たことがあり、その際、感じのいい芝居をする人だなぁと思ったことがあったので出演をお願いすることにしました。
品のある人だと思います。そういう芝居をします。観ていて嫌味がない。座組の皆からも可愛がられていたようです。演技って人が出ます。
稽古場では、おっとりしているように見えて、毎回しっかりと自分なりの取り組みがあるように見えました。
今回は、彼らしく爽やかさのある役とちょっとクセのある役を演じてくれました。


椎木美月さん
劇団チョコレートケーキのワークショップ公演に出演していたのを観て、安定感があってお芝居全体を支えられる俳優だと思いました。
また、僕が同劇団の公演に出演した際、彼女が裏回りのお手伝いをしてくれていたのですが、その仕事ぶりがテキパキとしていてしっかりした人だなという印象がありました。
今回の公演では主人公を演じてもらいました。だいぶ早い段階から椎木さんにお願いすることに決めていました。
特に理由はないのですが、彼女に任せれば大丈夫な気がしたのです。
とても賢い人です。一つのことから二つ三つのことを考えられる。客観性があり自分の演技を把握し調整することができる。
賢さはいい俳優の必須条件だと僕は思います。
主役ということもあり、とにかく細々とたくさんの指示・要求をしたのですが、伝えると一度できちんと修正してくれました。
稽古への取り組み方を見ていて、彼女に任せて良かったとずっと思っていました。そして、公演を終えた今も、もちろんそう思っています。


園田シンジさん
『RAFTでDADADA』(『地球が回る』)以来4年ぶりにご出演いただきました。
園田さんと一緒にいて笑顔にならない人はいるんでしょうか?いないと思います、僕は。
とにかく面白い人です。稽古していても普段でも。
面白いことを言ったりやったりする人はたくさんいますが、たいていの人は園田さんには勝てないと思います。
自然体なんです、どんな時でも。力みがないから反応が早いし、常に自分の間合いを保っていられる。
今回は物語のキーになる暴力的な人物と愉快な船大工、両極の役を演じてもらいました。
難しいことを簡単にやってのけてくれます。頼もしい存在です。


リサリーサさん
『橋の上で』『繭の家』に続き3回目のご出演です。
リサさんはとにかく明るいです。いつでも元気印です。ドンヨリ後ろ向き気質の僕ですらあやうく前向きにさせられそうになります。あぶない。
でも、その明るさの奥の方にどことなく澱んだ黒いものがあるような気がします。ドンヨリ青木は彼女のそういう部分が好きなんだと思います。
お互いに得手不得手や傾向を理解しているので、安心して稽古を進めることができました。常連さんの強みです。
いくつかの理由があって、劇中で歌を歌うことにしました。それを決断するにあたって「リサさんがいるから」というのはとても大きく僕の背を押してくれるものでした。そして期待通り、いや、それ以上の結果を出してくれました。
今回は、自由気ままな性分ながらも主人公を支え続ける役柄をいいバランスで演じてくれました。
ここでは紹介できませんでしたがスタッフの皆さん、劇団員、公演に関わってくださった全ての方々に御礼申し上げます。
ありがとうございました!