3月になり、東京はなんとなく暖かくなってきましたね。
小屋入り二日前の稽古場に顔を出しました。座組のテンションは俄然高まっています。稽古に音響が入ることで舞台の様子が随分と見えてきました。
奥に見えるホワイトボードには、各舞台シーンの平面図とタイムスケジュールが掲示されていました。空間装置を動かしてシーンを見立てる、この辺りも舞台表現の醍醐味の一つですね!
『橋の上で』は『亡者の時代』(2020)に続く青木柳葉魚の劇世界です。実際に起きた事件をモチーフに据える点は変わりませんが、眼差しの輪郭はよりはっきりしてきたのではないでしょうか。柳葉魚は怒っている、そう、怒っているのです。矛先はジャーナリズムや司法の在り方、「らしさ」の問題にまで多岐に渡ります。なんだろう、結果的にこんなにも社会派なお芝居、タテヨコ企画史上初めてではないでしょうか。
さて。そんな柳葉魚君ですが、稽古場での語り口は大変穏やかです(もちろん言う事は言うのですが)。だからなのか、良いのですよねぇ、稽古場の雰囲気が圧倒的に。どうして私が演出の時はそうならないのでしょう、、、盗めるところは盗んで次回に活かさないと、、、などと凹んでいる場合ではありません。
『橋の上で』、いよいよ来週本番を迎えます。
もしも迷っている方が居ましたら、是非足をお運び下さい!
横田修 拝